【インバウンドミニコラム】シビック・プライドとは何か

最近、持続可能な需要創造には「シビック・プライドの形成」が重要だとお話することが多い。

英語のシビックは、元々ラテン語のcivicus(町・市民に関する)に直接由来する「まちの、市民の」という意味。プライドとは「誇りと愛着」。つまり市民の誇りと単純に訳せるが、単なるふるさと自慢とは違う。

シビックはもちろん市民であり、プライドは誇りだが、それは義務を伴うものである。「私のまちは私が支える」というのがシビック・プライドという言葉の真に意味するところだ。

 

シビック・プライドは、もともとイングランド北部で19世紀後半に生まれ、今世紀に入って欧米の都市中心部の再生事業に伴い、再注目されている概念だ。

それまでは王族貴族がまちを支えてきたが、産業革命によって商業者や工業者まどの市民が力をつけることとなった。すると、これまでは市役所や博物館といった公共施設は、貴族がお金を出して建設・修繕を行ってきたが、それが市民の寄付によって作られるようになった。そうやって、「私がまちを支える」、「このまちの文化や固有性を守るのは自分である」という意識を芽生えさせ、育んでいくことが、シビック・プライドの形成プロセスである。

団体旅行から個人旅行へ急激に進化している中で、補助金をいっぱいつんでアジアの団体ツアーを地域に降り立たせて・・といったことをいつまでも続けていても、まったく意味がない。

 

シビック・プライドが地域に根ざしていない限り観光立国など不可能である。シビック・プライドこそ、観光立国の礎なのである。

写真は、先週訪れた神戸の北野異人館より。すっかり街中はクリスマスモードになってきました。日本インバウンド連合会でも12月19日(水)にクリスマス忘年会を開催しますのでぜひご参加ください。

 

2018インバウンド合同クリスマス交流会&忘年会→https://christmas2018jif.peatix.com/