2023年6月度　JiF観光立国実践会オープンセミナー開催報告

『いよいよインバウンド大復活！情報発信・越境EC・Eバイクを中心に ～関西特集「大阪と京都府からの実践報告」～』

皆さま、こんにちは！2023年6月度のJiF実践オープンセミナーも無事に終えることが出来ました。多くの皆さまにご参加頂き、誠にありがとうございました。今回は関西地区スペシャルという事で、大阪と京都をそれぞれ拠点とされている方々の実践報告を中心とした内容となりました。

冒頭で中村好明JiF理事長からも、「目に見えるように戻りつつある外国人観光客のだが、直近の動向調査をみてもコロナ禍前と比較してまだ６割程度。国別によっても動きに大きな違いがあり、夏に向けてもっと伸びを見せるのでは」とまだまだ戻りきっていない、インバウンドの動きへの期待感を滲ませておりました。

実践報告①「多言語発信で、世界が越境し熱狂する仕掛け」

まずは大阪府を拠点に多言語発信やSNSマーケティングを中心にご活躍をされている株式会社ボーダレスの表泰之氏にご登壇いただき、日本にある価値のあるモノを多言語による海外発信の現状や手法、日本におけるブランディング醸成のこれからなどについてお話しいただきました。

実際に通販サイトも運営をされているという事もあり、より具体的な手法を惜し気もなくご披露いただきキーワードを多くご提供いただけました。「データ分析と多言語による集客が重要。DX×多言語×ブランディングで無限大に拡がりが出る」という言葉が特に印象的で、いきなり特別な事を始めるのではなく、しっかりを自身の商品や言語や貨幣、法律の壁についてしっかりと調べた上で他言語での情報発信に繋げていく、MEO(Map Engine Optimization)を効果的に活用をしていく様子を時間いっぱいまで情報満載でお話をいただきました！

社員それぞれが特化しているスキルをそれぞれが好きなように駆使して業績を伸ばしている様子も感じられ、会社のマネジメントとしてのヒントもいただけました。小気味の良い語り口が聞いていて心地の良く伝わり、表さんのお人柄も感じられた時間でした。

実践報告②「E-Bike、静かな観光革命」

続いては京都府北部でe-Bike(電動アシスト付き自転車)のレンタル・ガイドツアー事業を展開されている合同会社海の京都e-Bikesの増田一樹氏にご登壇いただき、自転車に乗りながら五感で感じる京都の魅力、そして海外と日本とでは違うe-Bike事情などについてお話しいただきました。

最近でこそ街中でよく見かけるようになったe-Bikeも海外に比べると普及率はまだまだ低く、スポーツタイプが主流の海外に対し日本では街乗りタイプが普及しているなど、海外と日本でのe-Bike事情が違う事をまずはあらためて知る事ができました。これによりe-Bikeを活用した観光についての意識も大きく変わり、日本は後進となっている状況でクリアすべき壁は多くもこれからの可能性を感じる事ができました。

地域おこし協力隊をきっかけとして「海の京都」と「e-Bike」を繋げている増田さん。電車や自動車では感じる事のできない、自転車の速度ならではの五感での感じ方や、日本でのe-Bikeをとりまく環境への課題やこれからの可能性について、終始熱量高くお話をいただきました。クリアすべき壁はいくつもありながらも日本の魅力を訪日客にダイレクトに伝えるとても素敵な活動をされている様子を感じ取る事ができました。

中村理事長とともにコメンテーターを務めた道越万由子JiF幹事長(株式会社ビヨンド代表取締役)、釼菱英明JiF京都府ブロック世話人(株式会社ケイズドア代表取締役)とご登壇の御二方とのやり取りの中にも得るべきヒントが多く、とても内容の濃い時間でした！

さいごに

月に１度の実践会。まるで各地を旅をしているかのように情景を感じながら、日本全国でご活躍をされている方々のお話を聞く事ができる絶好の機会です。毎月の第３水曜日はぜひお時間を空けておいてください！

文：山田和也（JiF事務局）